旅先から、自分への手紙

 

先日、niko (id:niko_97)さんの記事を拝見しました。

niko.hateblo.jp

 

思わずブクマです。旅先で見るポストカードって、どうしてこんなに魅力的なんでしょう。大分処分したり、使用したりしましたが、私の家にもまだあります。

 

私なりのポストカードの使い道

ただ、私はこのポストカードを、旅先から自分へ手紙を出すのに使っています。

 

旅先で、ついつい買ってしまうポストカード - niko life...

私は旅に出ると、その土地のポストカードを買って自分宛に手紙を出しています。その日あったこと、思い出す人のこと...出すのも届くのも、見返すのも楽しいのでオススメです♡

2015/07/09 00:04

 

友人に出すのも良いんですが、何か、上手く言えないのですが、勿体ないんですよね。旅先での発見や感動、幸福を他人に教えてしまうのは。自分の中で静かに反芻していたいし、いつまでも心の旅を続けていたい。

なのである時から、旅先でその日あったことなどをお気に入りのポストカードへ記し、自分宛に投函しています。家に帰って自分からの手紙が届くまでが旅。

日常と非日常の境目を、ロウソクの炎のようにゆらゆら行ったり来たりするのが楽しいんですよね。

 

今までに出したのはこちら

手元に残っていたのは10通でした。

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旅先での投函に間に合わず、札幌に戻ってきてから出したのもあれば、 出さずに持ってきて帰ってしまったのもあります。

 私の旅の目的がほとんど展覧会やイベント目当てなので、それに関連するポストカードが多いです。ひとつひとつ振り返ってみます。ちょっと長いですがお付き合い下さい。

 

2009.4.6

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当時仙台に住んでいた妹に、家族で会いにいったときのもの。宮城県美術館で購入しました。佐藤忠良の作品がたくさん収められていたのが印象的で、このポストカードを選んだんだと思います。札幌の芸術の森にも彼の作品があったので。

2010.3.19

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オラファー・エリアソンの展覧会を見に、金沢21世紀美術館に行った時のもの。ポストカードは西山美なコさんの作品ですが。

展覧会の感想が興奮した様子で書かれていました。よっぽど感動したんだろうな。図録の仕立ても良くて、今でも大事にしています。

2010.3.23

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カランコロン京都のポストカード。金沢から京都に移動した時。当時、一乗寺に住んでいた恋人に会いに行ったのでした。恵文社や萩書房も近くて、すごく楽しかった思い出があります。懐かしいな。淡い思い出。

2010.5.5

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これは札幌の展覧会を見た時のもの。番外編っぽい位置づけですかね。森山大道の展覧会を見に行って、宮の森美術館と、芸術の森を梯子したんでした。確か当時PARCOでも森山大道のカラー写真が展示されていて、その時よりも芸術の森のカラー写真がとても良かったというようなことが書いてあります。

森山大道のモノクロ写真は、一枚の写真の情報量がとても多くて、それだけでとても圧巻だった。だからこそ、彼のカラー写真の独特の空虚感がどうにも受け入れられなかった。

ただ、芸術の森の展示はその写真の量が圧倒的だった。カラーが空っぽだからこそ、量があっても疲れずに、「全体」が見れる。

展示の妙だと思う。これがキュレーションなんだなと。

 当時大学生の私の、熱い感想。

2010.9.13

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愛知トリエンナーレに行った時のもの。三沢厚彦のポストカード。

渡辺英司の作品が最高で、一緒に行った友人との語らいも大いに盛り上がりました。この後、瀬戸内国際芸術祭に移動したので、それへの期待に溢れています。

もうあんな風に誰かと旅をすることも無いだろう。今の私がそれを望んでいないことが、少し寂しくなりました。

2010.9.27

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これも札幌。森山大道の展覧会の第2章を見に行っていました。

会場を後にし、街を歩くと、「あ!今の瞬間は森山大道が撮りそう!」という風景に何度も出逢う。しかし、その景色を見ようとする人も、立ち止まる人も、振り向く人もいなかった。

 結構大事なことに気付いていたんだなー。

2013.5.4

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前回からかなり間が空いているなぁ。この時は既に社会人。ジャン・ミシェル オトニエルの作品。これは美術館の前に飾られています。

これは原ミュージアムアークにソフィ・カルの回顧展を見に行ったもの。カルはすごく好きな作家で、どうしても生で見たくて群馬まで足を伸ばしたのでした。カルとオトニエルの関係もこのとき初めて知って、本当に作品を見れて良かった、というしみじみとした実感がありました。

2013.12.22

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これは吉岡徳仁の展覧会を見に行った時のもの。「うさぎスマッシュ」は、これまた大好きなスプツニ子!が出品しているので見に行ったのでした。

今の恋人がちょうど東京に出張していて、この展覧会を見るのもがっつり付き合わせてしまいました。私はひとつの展覧会を見るのに3時間はかかってしまうので、彼にはあれ以来、「死の行軍」と言われています。あながち間違っていない。

2014.5.4

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これは京都に雑貨巡りに行った時のもの。恵文社でホントたまたま、イイダ傘店の展示会をやっていたのでした。その喜びが記されていました。イイダ傘店の展示会やイベントはその後度々行っています。近々札幌でまた展示があるので、ふらりと行ってこようかなと思います。

このとき、ちせでこれまた偶然、気になっていたAMETSUCHIの展示をやっていて本当に嬉しかったな。湯のみを購入し、今も大事に使っています。ウサギノネドコにもいって、NEVEのネックレスも購入したのでした。我ながら良い買い物が出来た旅だったな。

2014.5.5

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これは大阪に移動して、アンドレアス・グルスキーの展覧会を見に行った時のもの。これまた良い展示でした。

グルスキーは個人的に「個と集合」がテーマなのかなと思っていたのだけど、それ以上に「写真で絵画をやる」と言われていることの意味がよくわかった。

この「F1 Pit Stop Ⅳ」は、大きくプリントされているのを目の当たりにすると、思わず「レンブラントじゃん!」と叫びそうになった。理由は分からないけど、レンブラントの「夜警」そのものだと思った。

うん、やっぱり写真の展覧会は本で見るだけじゃダメだな、と実感した旅でした。

 

最後に

今年は長崎に行ったのに、あっさり出すことすら忘れていました。何でしょうね、今までと多少旅の性質が違うからかもしれません。

それにしても、我ながら気に入っている試みです。展覧会の感想とか、熱いうちに残せますし、受け取ってからその熱さも蘇ります。もしよろしければお試し下さい!

ではまた次回!

 

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今日の出来たこと

 ・不要になった服を集荷してもらった。

 ・気になっていたイタリアンに行った(味はそこまででしたが)。

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