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こころ彷徨い旅備忘録〜旅は3日目中盤、ありがとう、こんな素敵なところに連れてきてくれて〜

わたくしごと

 

伊勢で過ごす旅も3日目。前回は石神さんにお参りしたときの記事を書きました。今回はその続きです。

nononakahinonaka.hatenablog.com

 

突然ですが私、NHKでやっている「にっぽん縦断 こころ旅」という番組が大好きなんです。

www.nhk.or.jp

視聴者から寄せられた手紙を元に目的地まで自転車で旅をし、その場所が視聴者にとってどんな存在なのか、どんな思い出があるのか手紙を読む、というもの。

グラウンドの真ん中に植えられた桜、海へと続く朝の河口、家の脇を抜ける電車。視聴者から寄せられる場所とその思い出は、どれももれなく美しい。

旅人の火野正平さんが言うんです。「ありがとう、こんな素敵なところに連れてきてくれて」と。

この日は 心の底から旅をして良かったと思える時間を過ごせました。

 

鳥羽市でお昼ご飯を食べた後は二見浦へ移動。手持ちのガイドブックを元に、ふらふらと夫婦岩でも行こうかなと何気なく降り立ったのです。

 

まずは赤福氷を頂きます

やりたいことリストの中にもありましたが、赤福に行って赤福氷を食べたいとずっと思っていました!赤福自体、お土産で頂かない限りほとんど食べる機会は無いですし、何しろ日頃は北海道住まい。小豆の生産地帯なので、滑らかなこしあんよりは口に残る粒あんの方が好きでした。本場のこしあんを食べてみたかったのです。

 

 で、伊勢市内に赤福は何店舗かあるのですが、外宮前や内宮前はとんでもない混み具合。これはとても行けない...そこで他にも店舗は無いかと調べ、二見支店へ向かったのでした。

www.akafuku.co.jp

 

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趣きのある建物。とてもステキ。お昼を早めに食べ、ちょうど正午頃に到着。そのためか店内には数組しかおらず、すぐに頂くことができました。

 

じゃじゃーん!

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念願の赤福氷!この日はとても暑かったので染み渡ります。抹茶の蜜もとても甘いです。

 

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しばらく食べ進めると中から赤福が♡餡と一緒に氷を口に入れるととても幸せ。幸せなひとときを過ごせました。

 

二見浦をぶらり散歩

赤福氷を頂いた後に、赤福の店舗の脇を抜けて少しお散歩。

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私は本州に来て初めて曼珠沙華を見ました。こんなふうに群れになって咲くんですね。

  

びっくりしてツイートしてました。きれい。独特の花の開き方ですね。

 

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中学校のグラウンドの脇を抜けます。連休中だからか地元の人も誰もいなく、観光客もいない道を歩いていたので、こういう風景を見るとすごくホッとします。

 

ちょっと失礼。

 

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田んぼと曼珠沙華。あぜ道にどうしてこんなに咲くんだろう。北海道に帰ってから母に聞いてみると、曼珠沙華の根には毒があって、あぜ道に植えるとイタチがやってこないからだと言っていました。ホントかな?

 

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北海道とはまたひと味違う一本道。

 

私のパワースポット

そうしてぶらぶらと歩いていると、こんな風景に出会えました。

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人気の無い神社。苔むした鳥居、覆い繁る緑。ここはどこだろう。あわてて手元のガイドブックを見ると、「御塩殿神社」とのこと。

www.jalan.net

ここでは、伊勢神宮に奉納する塩をつくっているそうです。そのためかとても静謐な雰囲気。すごく惹かれました。ふらりとお邪魔することに。

 

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鳥居をくぐるとこんな景色。圧倒的な緑です。空気も澄んでいてすごくきれい。海が近いのか、木々の間を抜ける風からどことなく潮の香りがします。

 

少し歩くとこちらに到着。

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本殿かと思いきや、ここは御塩殿。この中で奉納する堅塩を作っています。

 

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もう、やばくないですか。木もれ日が差し込んで、ほんのりと暖かい境内。人の気配がなく、風の音しか聞こえない。これまでの伊勢の旅で訪れたどの神社よりも美しかったです。

そしてふと、先ほどから潮の香りと、微かに耳に届くさざ波の音が気になっていました。この御塩殿の裏手に回る道があったので、行ってみると...

 

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わ...!

 

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海へと続く道の途中に柵と閉ざされた扉があって、松の向こうは水平線でした。

何だここ...!いいちこのポスターかよ!と思ってしまうほど、美しい景色が広がっていました。

 

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柵も苔の色。空と海の色が溶け合っています。

 

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ひょいと柵の向こうを覗くと、整備された海岸が。この道をずっと歩いて行くと、二見浦海水浴場へ続いて行くようです。

 

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振り返って私が歩いてきた松林を見ると、こちらも大変美しい。

 

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細い葉が日に透けています。

 

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木もれ日と、散らばる小さな松ぼっくり。

 

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針葉樹林自体は北海道住まいなので見慣れているのですが、やはりエゾマツの林とは違う感じがします。あっちはすごく剛毛で、冬に耐える棘そのものなのです。こちらはすごく繊細で、ガラスに近い印象でした。日本画の中にいるみたい。

 

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いやーそれにしても本当にきれい。そして、誰もいない。観光客も神社の関係者も。世界が私をそっとしてくれているかのような瞬間でした。

 

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微妙にアングルを変えて何枚も何枚も写真を撮ってしまいました。離れがたかったです。帰りたくないなと思ってしまいました。ここにいると心が穏やかになって、松林を揺らす風と微かに見える波をずっと見ていたい気持ちになりました。実際、座り込んでずーっとこの景色を眺めていたのです。

 

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神社を回っていて、パワースポットって何だろうなとずっと考えていました。訪れたらパワーが貰える場所?幸せになれる場所?そんなところホントにあるのだろうかと。鳥居の前でセルカ棒で写真を撮っている観光客や、ヒールで玉砂利を歩く女の子たちを見て、そんなことを考えてしまったのでした。

大昔から人が多く訪れる場所には規律もできるし、他人の目が生まれる。人の願いが集まる場所の磁場ってあるんだろうなと思います。パワースポットは自然発生的に生まれるものではなく、人の思いが集まっている場所のことを指すのかな、なんて。

 

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「ここにいると落ち着くな」「何だか心が洗われるな」そんな気持ちになれる場所は、人の数だけあるのかもしれません。神社じゃなくても、自然の中じゃなくても。あなたの暮らす街の中、旅先の予期せぬ曲がり角。そんな場所に。だって、メディアでパワースポットと謳われる場所が、自分にとってのパワースポットなのかしら?って思ったもの。

 

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分からない。分からないけれど、私はまたここに帰ってきたいと思っています。そんな自分がいます。この空間に浸っていたい気持ちと同時に、自分ともっと向き合って行きたいという気持ちが生まれたから。

自分の生きることに対する心の灯が吹き消されそうになったときに、いやいや私には行く場所があるから!って思える場所だから。大事にしたい。

そんなことを思いながら、鳥居をくぐり御塩殿神社を後にしたのでした。

 

海に沿って歩く

神社の横道を抜けて、先ほど見えた海へと向かいます。

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いい天気で良かった。

 

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海岸に面して中学校がありました。窓からは技術室、美術室が見えます。この海を見ながら授業に取り組めるなんて羨ましすぎる...

 

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でもそれは私が旅人だからで、ここに生きる生徒たちにとってはありふれた日常なのでしょう。そして私が通った中学校も、きっと旅人にとっては美しい物語の舞台。そういうものです。

 

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先ほど、子供達が野球をしていたグラウンドにたどり着きました。反対側に回ってきたのですね。

 

 

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でもなー。私はやっぱり海が好き。きれいだよ。ここ。

 

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母の実家が漁師で海が裏手にあったから、海の近くにずっと住んでみたかった。海や川などの水の近くに住みたいという気持ちはずっとあるし、将来の夢になると思う。

 

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THE 日本の夏休み!って感じです。二見浦は旅館街ですし、ここでのんびり夏(の終わり)を楽しむために滞在しても良いかも。

 

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ただ、防波堤にこんな張り紙がありました。いつか来るかもしれない災害の日。そんな日、来ないでと思う。心から思う。 

 

最後に 

冒頭にもちょろっと書きましたが、偶然出会えたこの場所への感謝の気持ちでいっぱいになりました。ありがとう、こんな素敵なところに連れてきてくれて。

だから旅はやめられない。旅はいつも、私の想像を軽々と超える経験や景色に連れて行ってくれる。人生に疲れたら、旅に出るのだ。私の小さな世界を広げ、希望と安らぎと幸せを自分の内側から見つけ出すのだ。日常を生きていくために。

 

何だか結びの言葉みたいになってしまいましたが、3日目はまだ終わっていません(笑)次回に続きます!